メニュー

結核 Tuberculosis

結核の背景 

 結核は、抗酸菌という細菌である結核菌(Mycobacterium tuberculosis:ヒト型結核菌)によって引き起こされる感染症です。日本では明治初期まで「癆痎(ろうがい)」と呼ばれ、治療法が確立されていない時代では国民病として恐れられていましたが、国をあげた予防や治療の取り組みにより、亡くなる患者さんの数は激減しました。近年になって過去に感染した方々が高齢になり発症するようになったことから、結核は「高齢者の病気」であるというイメージを持たれる方も多いかと思います。しかしながら、最近でも日本では毎年2万人程度の新規患者さんの報告があり、若年の患者さん、特に外国で出生された患者さんの増加が目立っていますので、全年齢層に感染する可能性がある一般的な感染症であるという認識が必要です。

結核の症状

 初めはかぜをこじらせたような症状で、微熱や咳が続く、全身のだるさ、食欲がなくなる、体重が減る、寝汗など、特異的な症状ではありませんが、次第にはっきりとしてきます。最終的には肺の組織が壊されて呼吸困難や他の臓器への影響が及び生命の危機を招きます。最も多く、よく知られているのは肺結核ですが、リンパ節、脊椎、腎臓、喉頭、腸、脳(髄膜)などにも感染し、肺外結核と呼ばれます。

結核の検査

 胸部エックス線やCT検査で診断されるのが一般的ですが、初期の結核や肺外結核は胸部エックス線やCTだけでは正確な診断が困難な場合がありますので、喀痰検査や血液検査を併用します。主な検査として、ツベルクリン検査インターフェロンγ遊離試験(IGRA)などがありますが、日本ではBCG接種が義務付けられているために、この影響を受けるツベルクリン検査よりも、影響を受けないインターフェロンγ遊離試験が選択されることが多いです。症状がなくても陽性になることがあり、その場合は潜在性結核症として、年齢や患者さんの状態などを考慮した上で、治療を行うことがあります。

結核の治療

 現在の標準的な治療は複数の抗結核薬を6-9か月間服薬していただくことになります。最近では複数の抗結核薬に効きにくい薬剤耐性結核も深刻な問題となっています。抗結核薬は副作用を伴うこともありますが、処方された場合には用法用量をしっかりと守り、最後まで服薬することが重要です。

 <結核診療ガイドライン 日本結核病学会編より抜粋>

 

 

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME